冬になると流行するインフルエンザ。
子どもが突然高熱をだし、ぐったりしたら心配になりますよね。
- インフルエンザの症状はどんなものがあるの
- 受診の目安や看病の方法は?
- インフルエンザの予防接種は効果があるの?
赤ちゃんや小さい子どもは、体調の変化が急で、どこまで様子をみてよいのか、病院にいくタイミングなど不安になるお母さんも多いのではないでしょうか。
- インフルエンザは秋から冬にかけて流行する感染症でA型とB型がある。
- 発症後12~48時間での受診がベスト
- 予防接種は発症予防や重症化予防に効果が期待できる
正しいインフルエンザの知識や対応方法を現役保育園看護師が解説します。
子どものインフルエンザ|症状・潜伏期間・特徴をわかりやすく解説

インフルエンザにはA型とB型があり、症状や流行時期が少し異なります。
どちらも潜伏期間は1~3日程度ですが、B型の方がやや短いとされています。
A型やB型の症状の違いについて比べてみましょう!
インフルエンザA型とB型の症状や合併症の違い
どちらのインフルエンザも、発症する1~2日前よりウイルスの排出が始まっているため、気付かないうちに学校や家庭内で感染が拡大してしまうことが多いんです。
インフルエンザにはA型やB型といった種類があり、症状や潜伏期間が異なります。
| A型 | B型 | |
| 感染対象 | 鳥や豚などの動物にも感染 | ほぼ人のみに感染 |
| 症状 | 高熱(38~40度) 倦怠感 関節痛や筋肉痛 頭痛 咳 鼻水 赤ちゃんの場合は、ミルクや母乳を飲まない、泣いて眠れないなど普段と違う様子で気付くこともあります | 発熱(37~38度) 嘔吐 下痢 |
| 感染期間 | 発症2日前~発症5日目ごろまで | 発症2日前~発症5日目ごろまで |
| 流行時期 | 11月から2月頃 | 2月~4月頃 |
| 重症化のリスク | 乳幼児や高齢者、持病がある場合 | 乳幼児や高齢者、持病がある場合 |
| 合併症 | 肺炎・脳症・心筋炎・呼吸不全・中耳炎 | 肺炎・脳症・心筋炎・呼吸不全・中耳炎 |
保育園や学校を休む期間
インフルエンザになると、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」は学校に行くことができません。
乳幼児の場合は、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後3日を経過するまで」となっています。
解熱後の日数が違うので、兄弟で出席停止期間が異なる場合があるので、注意が必要です。

こちらの表は乳幼児用のものです。
発症や解熱から何日で保育園にいけるのかなと迷ったときには、この表にそって数えてみてください。
インフルエンザは急に発熱し高熱がでることが多いです。
急な体温上昇は熱性けいれんのリスクがあり、インフルエンザのときに起こす子どもも多いんです。
インフルエンザの知識だけではなく、熱性けいれんについても知っておくことをおすすめします!

インフルエンザかな?と思ったときの対応|受診や看病の方法

インフルエンザは発症後12~48時間での受診が望ましいと言われています。
風邪の場合は、ひきはじめで悪化する前に早めに病院に行こうと思うのではないでしょうか。
しかし、インフルエンザの場合は早く受診すると正しく診断できない場合があるんです。
なぜ受診のタイミングが大切なのか、説明しますね。
受診のタイミング
発熱してすぐであれば、ウイルス量が少なく正しい検査ができず陰性になってしまう場合があります。
また、48時間をすぎると、インフルエンザ治療薬の効果が発揮できない場合があります。
そのため、発熱後12~48時間以内に受診するのが望ましいんです。
正しく検査ができ、早期に治療を開始するためにも、12~48時間での受診がおすすめです。
子どもが熱でぐったりして水分もとれない場合は、12時間を待つことなく、医療機関に相談しましょう。
自宅での看病の仕方
インフルエンザも風邪も看病の方法に大きな違いはありません。
手足が冷たい場合は体を温め、熱が上がりきって手足も温かくなれば体を冷やしてあげましょう。
無理に温めたり、冷やしたりする必要はありません。
リラックスしてゆっくり休むことが一番よいことです。
食事は油っぽい物や、刺激物は避けて消化の良いものをとりましょう。
脱水を予防するためには、麦茶や経口補水液もおすすめです。
子どものインフルエンザ予防接種|いつ打つ?効果や副反応を解説

インフルエンザの予防接種は、感染予防と重症化予防の効果が期待できます。
予防接種をしたのに、インフルエンザになってしまうというのはよく聞く話ですよね。
予防接種をしたからといって、発症を100%防ぐことはできないんです。
しかし、重症化を予防する効果も期待できるので、予防接種が無駄というわけではないんです。
インフルエンザは乳幼児であれば、脳症の可能性や、高齢者では肺炎など重症化する場合があるんです。
そのため、子どもや高齢者の予防接種をおすすめしているお医者さんも多いです。
また、同居している家族も予防接種をすることで、みんなでインフルエンザを予防する効果も期待できます。
保育園勤務をしている私も、もちろん予防接種をしていますし、多くの保育士さんも予防接種を受けています。
アレルギーがある場合は、予防接種ができない場合もあります。
予防接種していいのかなと迷ったときは、かかりつけのお医者さんに相談してみてくださいね♪
まとめ

- インフルエンザは秋から冬にかけて流行がみられる病気
- 発症前から感染力があり、保育園や学校で流行しやすい感染症
- インフルエンザの出席停止期間は、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(乳幼児は3日)を経過するまで」
- 発症後12~48時間以内に受診するのがおすすめ
- インフルエンザの予防接種は、発症予防や重症化予防に効果が期待できる
インフルエンザかなと思ったら、焦らず落ち着いて対応しましょう!
